会員向け情報

リレーエッセイ

ふるさと

東京工業大学 熊井 真次

熊井 真次 氏 今日で東日本大震災発生から1か月が過ぎました。本震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々、家族を、家を失われ、避難生活を余儀なくされている方々に心よりお見舞い申し上げます。また、様々な形で被災者を支援し、行方不明者を捜索し、被害の拡大を防ぐため身の危険も顧みず懸命の作業を行われている方々に対し、尊敬の念を抱きます。
 各種報道で被災地の惨状を知り、肉親や友人・知人、住みなれた町や村を一瞬にして失われた方々の悲しみに思いをいたすとき、私の頭の中には常に次の唄がこだましています。

ふるさと 
(作詞 高野 辰之、作詞 岡野 貞一)

うさぎ追いし かの山
小ぶなつりし かの川
夢はいまも めぐりて
忘れがたき ふるさと

いかにいます 父母 
つつがなしや 友がき
雨に風に つけても 
思いいずる ふるさと

こころざしを はたして
いつの日にか 帰らん 
山はあおき ふるさと 
  水は清き ふるさと  

 復興までの道のりは長く険しいものと思われますが、被災された方々が一日も早くふるさとを取り戻すことができるよう、我々もそれぞれの立場で、できる限りの支援を心がけたいものです。