関東支部の活動

YFE

第一回 YFE勉強会「いもの語で話そう」を終えて

関東支部YFE企画委員会主査 司会 鹿毛秀彦

 去る9月27日(金)、一部(午後2時半~4時半)と二部(5時~6時半)構成で東京都大田区産業振興センター(PIO)で開催された。正会員と協力会員が同数が参加し、いもの語を聞き、語り、しゃべりそして飲み食べた。二部の時間は2時間も大幅にオーバーした。肴は「取り組んでいるテーマ」から派生した「経験談」、「人生談」、「物事の見方、考え方」そして「宇宙の話し」とお互い年を忘れ、時を忘れ楽しく有意義な時間を共有できた事を楽しんだ。
 
 一部の前半は、参加者の自己紹介から始まり、本勉強会のリーダー役で関東支部長でもある石原氏の「品質管理」の話で終了した。三現主義(現場、現品、現状)を実行せよ。作業標準は先人の失敗から得られた「べからず集」である。しかし、文書は「すべてを語らず」、「すべてを書き込んだら長くて誰も読まない」のである。しかも日本の鋳造界は成熟期を過ぎつつあり「いもの語」を知らない世代になりつつある。だからこそその言葉の意味をよく勉強することが大切である。その上で必要な改善(削除や追加)がなされなければならない。氏の「いもの語」は先人の「べからず集」、すなわち「作業標準」であった。
 後半は参加者一人一人に仕事の現状を話して頂き、」参加者全員で真剣に考え討論した。「大物ダクタイル鋳鉄のばらし時間を短くする方法は無いか?、共材の鋳ぐるみ、サンド/メタル比の改善など」、「片状あるいは球状黒鉛鋳銅を作れないか?」、「凝固シミュレーションソフトを構築するのに鋳物の基礎を聞きたかった」、「Pbを使用しない銅合金は今までのインフラを使えない」、「生砂の表面乾燥を防ぐため、霧を吹く」、「砂かみかノロかみか-EPMAで線分析、面分析する。」、「再生砂を使用しても「すくわれ」がでたが?-一回の鋳込みで変態点を超える熱を受けるのは鋳物表面近傍の数%の砂だけである。」、「鋳鋼のガス切断の低減に発熱剤を使用して押し湯を小さくしているがその効果について?、熱電対(Pt-Ph)を使用して発熱剤の効果を確認すること。」、「フラン型のガス欠陥の原因は?、再生が悪いとガス欠陥が出る。窒素ガスはざくざく状、Cガスは球状で内面にすすがつく、水素は内面がぴかぴか」等々。
 「現状打破」には「古きを尋ねて新しきを知ること」であろう。希望を持って「やってみること」、「可能性を多方面から追求すること」が大切で、分からないことはまだまだ沢山あり多次元思考で実現可能になるのではないだろうか。最後にアンケートを書いて提出、まとめは後ほど。
 
 二部は場所を移して、所属、肩書き、年そして時間を忘れて正から協へ、協から正絵へ多種多様なテーマについての話題で時間なで忘れて最終電車が出るから帰ろうとこれだけは忘れなかった様です。何処かでまた再会を約束しつつそれぞれの帰路についた。

 有意義だったかどうかは、参加者の胸の中だけが知っている。しかし、それぞれの出会いがいつか何かを作ると信じて第二回勉強会を企画します。ご参加下さい。