関東支部の活動
工場見学記
マスクレス活動を基軸とした環境改善運動
トヨタ自動車(株) 明知工場
9月9日、名鉄の知立駅に集合、参加者17名、タクシーに分乗、約25分で到着。守衛所通過し会場前まで乗り入れ許可いただく。今回の工場見学は、予備知識ほとんど無し、キーワードは「マスクレス活動」、「環境改善」そして「トヨタ自動車(株)の鋳造工場」と何だか分からないが期待だけで臨んだ。工場見学に先立つ約40分の説明で全てを理解することが出来た。トップダウンではなく全員参加の活きたQCサークル活動(テーマ:マスクレス)の成果が今回の工場見学であると。
- 活動の動機:必要だが邪魔で不快なマスクを外し、マスクしないで作業をしたい。
- 現状把握:どの現場においてもマスク無しの環境基準(0.2mg/m3以下)をはるかに超えていた。
- 原因追求:塵発生箇所の洗い出し
- 対策:現場作業者みずから考えて仮処置の実行。先ず掃除から始まった。次ぎに「生砂ベルトコンベアでの砂こぼれ」、「集塵ダクトの詰まり」、「溶解現場での集塵効率」そして問題箇所を囲って隠すのではなく誰もが変化に気づく「見える化」へ。
- 仮から本処置へ:効果が上がった仮処置は業者に工事発注した。
- 結果:工場で使用するエネルギーが半分になり、投資額が1/3になった。当然マスクレスは達成された。 新技術の開発、廃棄物のリサイクル、リユース、レプロダクト化(ゼロ・エミッションが目標)、マスクレス認定制度の発足と実施。
以上の成果である第一鋳造工場を見学、シェル中子工場はシェル臭がない。局部集塵と脱臭システムの改良、そして変更、液槽での脱臭から二酸化チタンと紫外線による方法へ。砂処理造型ではコンベアでの砂のこぼれ防止とこぼれ回収受け、ダクトの詰まりは集塵口に除湿装置(専用に開発)、仕切りや囲いは中の様子が分かるように格子、網、透明アクリル板などで、溶解現場では天井集塵を止め受湯取鍋のクレーンに小型集塵機(開発)を搭載などでマスクレス、粉塵の少ない明るい作業環境を体験した。現場の適切なテーマ、活きた活動、現場が現場のために自分の力で達成された活動は現場の環境だけでなく個々人のレベル向上に帰納したQCサークル活動の手本を参加者皆が見学・体験できた。自社の戻ってどう活かすかは個人の意志しだい。
今回このような機会を与えていただきましたトヨタ自動車(株)明知工場殿と鋳造部刈谷次長そして本活動を熱く説明された木崎現場リーダーと各現場専門の方々に厚くお礼申し上げます。
追伸:具体的内容を知りたい方はhttp://www.eccj.or.jp/succase/02/b/b_03.htmlをお試し下さい。