関東支部の活動

YFE

YFE工場見学記

「より安全な都市空間の創出をめざして」
株式会社G&U技術研究センターの見学

(独)物質・材料研究機構  檜原高明


勉強会の様子
 2011年1月12日(水)、YFE関東支部の工場見学会に参加しました。当日は寒さが和らいだ快晴のJR川越駅に集合、総勢9名と参加者は少ないが、広島からの参加者もあり、関心の高さが窺えました。駅からバスで「川越の小江戸、蔵造りの町並み」を抜け、30分程で見学先へ到着しました。
 G&U技術研究センターは、地上空間(グラウンドマンホールとその周辺道路)及び地下空間(マンホール本体・管路)を主たる研究領域として、新しい「安全」に関する研究開発を目的とした国内で唯一の研究機関です。
 到着後、試験検査部の平山氏よりセンターの概要説明及び「マンホールふたの諸課題」と題した講演をして戴きふたの性能、事故事例、環境、変遷等について表面的ではあるが当センターの重要性を理解できました。


マンホール蓋のすべり特性を体感
 講演終了後、センター内の見学に移り、最初の展示室では異常気象や社会現象の変化から新らたな性能を規定化すべき視点、つづく輪荷重走行試験では車輌台数の増加、車輌の大型化に対応できる支持構造の耐久性評価方法、耐スリップ性試験では道路のすべり評価方法に用いられている試験規格及び試験方法、材質試験では鉄ぶた専用材質の規格と鉄ぶた性能との関連性及び試験方法を紹介して頂きました。ふたの材質は、昔はFC200~250が使用されていましたが、近年はFCD600~700が専用材として採用され、FC材に比べ軽量・薄肉化されています。
 水理モデル実験ではマンホール浮上飛散現象に繋がる水理事例(2例)を見学し、最後の浮上試験では実製品を用いたマンホール浮上飛散現象(空気圧縮)を見学しました。

水圧試験とマンホール蓋の機構の説明。水圧がかかり水が吹き出すが,ロック機構があり蓋は外れない。

 見学後に質疑応答が行われ、各試験内容や材質等について活発な意見交換が行われました。どの試験室も非常にきれいで設備も充実しており、研究を行いやすい環境が整えられているとの印象を受けた。また普段気に掛けることの無かったマンホールに対する関心が非常に高まった見学会でした。
 見学会後は川越駅に戻り、懇親会を行いました。6名の参加でしたが、見学会の感想等様々な話題で盛り上がり、有意義な時間を過ごすことができお互いに交流を深めることができました。
 最後に大変お忙しい中、見学をさせて頂いた株式会社G&U技術研究センターの方々と見学会を企画して頂いた関東支部YFE企画委員会の方々に厚く御礼申し上げます。