会員向け情報
「五街道をあるく」 夫婦二人旅(続1)
街道筋の旅籠(その2)
(株)トウチュウ 青木 正
和田宿(中山道) 本亭旅館 道路の左側が本亭旅館。西に中山道随一の難所・和田峠を控え、多くの旅人で賑わった和田宿であるが、脇本陣の前にある本亭旅館は江戸時代の庄屋兼旅籠。現在も『中山道和田宿、旅人御宿本亭』の看板を掲げ営業を続けている。建物は連子格子の旅籠らしい立派なもの。朝飯を用意して貰って峠越えを目指す。(01.11.1)
奈良井宿(中山道) 伊勢屋
天保年間の奈良井宿の旅籠数は四十軒、中山道で最も賑わう宿場であった。その繁栄は目の前に鳥居峠があったからだといわれる。軒を重ねて旅籠の間口は狭く小ぢんまりとしている。しかし中へ入ると中庭があり客室がある。街道に面したその二階に泊まる。荷物を預け、昨日越えた鳥居峠の山並みを眺めることができる。(01.11.16)
須原宿(中山道) 民宿すはら
木曽11宿の中ほどにある須原宿は町並みが真直ぐなため鉄砲町といわれた。道筋のあちこちに水神様が祀られ清水が湧く宿場として知られている。軒先には丸太をくり抜いた「水船」が置かれ、共同井戸として使用している。夕食は炉辺を囲み、山菜などの郷土料理を味あわせてくれる。(01.11.21)
大妻籠の旅人宿・中村興太郎画
観光客で賑わう妻籠宿を後に旧街道をあるく。川沿いの道をしばらく進み、神明橋を渡ると大妻籠の集落である。妻籠宿がこじんまりした家屋が整然と立ち並ぶ美しさを示しているのに対し、この大妻籠の民家には豪放な美しさがある。広い間口に手摺りのついた出梁造りの家々。大妻籠はもともと馬宿であったといわれる。(01.11.22)