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「五街道をあるく」 夫婦二人旅(続2)
街道の一里塚と並木
(株)トウチュウ 青木 正
並木 その1
街道の並木は風情を添え、旅人の目を楽しませ、夏は緑陰となり冬は風を防ぎ、にわか雨の時には一時の雨宿りとなるなど大いに役立った。日光道中の杉並木が今でも有名であるが、東海道では箱根の杉並木や、三河御油の松並木に当時の面影を偲ぶことができる。
江戸幕府は沿道の村々に並木植付けの義務を負わせ、さらに年々の状況について報告させることもした。また、並木の保護、下草の刈取り、蔦の取扱いにいたるまでその保護と育成に気を配った。しかし明治以後は管理体制が崩壊し、並木は倒れるままとなり街道の風物は失われた。
大磯・化粧坂の松
大磯宿の松並木
大磯宿(東海道)松並木(99.9.18)
古代には相模の国府が置かれ、江戸時代には宿場町として、近代には別荘地、避暑地として大きく発展した「曽我物語」ゆかりの地でもある。宿内のいたるところに虎御前の伝説が伝わるが、松並木以外に宿場の面影を見つけだすことは難しい。
箱根西坂の杉並木
元箱根の杉並木
箱根の杉並木(東海道)(99.10.02~10.03)
元箱根(関所付近)の杉並木
この杉並木は東海道の制定(1601)とともにつくられたもので、歴史を見つめ続けた大樹である。
昼なお暗き箱根西坂の杉並木
箱根関所を見学した後、箱根峠を越えに箱根西坂を下る。西坂は東坂と違って訪れる人も少なく急坂の連続であった。危ない足取りで下る。