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鋳物用語解体新書

鋳物工場に現れる〈お化け〉

  • 景気の良い頃の鋳物工場の現場には、昼間にもかかわらず<お化け〉が多く現れました。昨今の不景気では、この<お化け>は現れず、鋳造現場から「寂しいね」という声がよく聞かれるようになりました。(はて、お化けは夜の寂しい場所に現れるはずなのに・・・・・?)このように、景気に左右される鋳物現場に現れる〈お化け〉とは、いったい何者?
  • この<お化け>とは、注湯した際、鋳型から発生するガスを抜くために着火する「火種」のことを指します。
  • 針金や細木の先に布を巻きつけ、灯油・廃油などを含ませ火を付けて,注湯された鋳型間を持ち歩き次々と着火して行く。この火種があちこち行く様が、あたかも「人魂」に似ていることから、現場で<お化け>と呼ばれてきました。

(M.N)

(2009年12月)