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鋳物用語解体新書

「型ずれ:mold shift」、「はぐみ」、「ぐいち」

どれも鋳物用語で、同じように使われるようだが、「ぐいち」は鋳物用語辞典に無い。
残り2つは、《見切線がうまく合わない鋳物に生ずる欠陥。中子の位置が合っていなくて、肉厚が狂う欠陥を「中子ずれ(core shift)」と呼ぶこともある。》と説明されている。
 「はぐみ」は、「羽組み」と書かれているが、適当な語源は見つからなかった。
ところが「ぐいち」の由来はそれらしい由来を探し当てた。
《双六やばくちで「さいころの目は五と一が対面していないところから,食い違っていること。互い違いであること」》と説明されている。

ぐいちさぶろく【五一三六】 - 国語辞書 - goo辞書:
① ばくちのさいの目で、2個のさいが五と一、または三と六と出ること。どちらも価値のない数。
②どちらも取り柄や値打ちがないこと。
※「ぐいちに生えたが歯違ふの歯の見所」〈浄・手習鑑

(H.K)
(2010年8月)