関東支部のご案内

年頭の挨拶

世界に目を向けよう!

公益社団法人 日本鋳造工学会 関東支部
支部長  神戸 洋史
井田 雅也

新年あけましておめでとうございます。

 新しい年が始まりましたが、冬とは思えない暖かい気候が続いています。昨年12月にパリで国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が開催されました。世界の気温上昇を抑えるための取組みを検討する会議です。世界196か国の国と地域が参加し、パリ協定が採択されました。世界の気温上昇を2度未満に抑えるために温室効果ガスの削減を約束するのは初めてのことだということです。何気ない毎日の生活においても今年の冬のように地球温暖化を感じます。各国の事情もいろいろあるようですが、地球環境を守るために世界がまとまって対処し始めるのはいいことだと思います。

 このような状況の中、日本として何をしていかなければならないかが大きく問われてくると思います。我々鋳造業界においても温室効果ガスの削減や地球環境問題の改善のためにやらなければならないことはたくさんあります。溶解、鋳造のためのエネルギーの削減や産業廃棄物の問題などの鋳造工程での課題の解決はもとより、自動車の軽量化や燃費向上のための鋳造部品の製造など鋳造製品での寄与も重要となります。新しいビジネスチャンスととらえ、技術力でグローバルな課題解決に貢献していくことがこれからの日本を発展させるためにも重要だと思います。

 さて、昨年からお伝えしているように、第72回世界鋳物会議WFC2016も本年5月に迫ってきました。開催に向けた準備も順調に進んでいます。関東支部の皆様にも寄附や展示会への参加、講演申込などにご協力いただきまして、どうもありがとうございました。このWFCは中小企業の現場の方々にも参加しやすいように、講演発表に日本語の通訳を付けます。また、若い技術者の方にも参加しやすいような参加費の設定をしています。日本にいながら世界の鋳造技術に触れるよい機会となると思いますので、多くの方に参加していただきたく、よろしくお願いいたします。早期割引の申し込み締め切りは2月20日です。

 2016年は広く世界に目を向けていく年になりそうです。世界の最新技術の情報を取りながら、今後の日本の鋳造技術をどのようにしていくかを考えるよい機会になると思います。日本鋳造工学会としてもこのような活動に積極的にかかわっていきたいと考えています。

本年も鋳造工学会へのご協力をよろしくお願いいたします。

 

(平成28年1月)